最近の活動から

『「特定非営利法人 消費者支援かながわ」が発足しました。』

芳野直子 弁護士

 消費者と事業者の力関係の差に鑑みて、消費者契約法等により、不当な契約類型について一定の場合に取消権が認められたり、契約や約款の無効が定められています。

 しかし、消費者被害は大量の被害が生じる反面、個々の消費者が訴訟に立ち上がって自ら権利救済を図ることはとても困難で、泣き寝入りも多いのが現状でした。

 そこで、消費者契約法や景品表示法に触れる行為を業者が行った場合に、これに対する差し止め訴訟の原告適格を、消費者契約法は、適格消費者団体に認めました。我が国では、初めての、日本版クラスアクションであると言えましょう。

 さて、適格消費者団体とは、消費者全体の利益擁護のために、差し止め請求権を行使することができる団体として、内閣総理大臣の認定を受けた団体です。この認定を受ける団体は、現在全国に12団体がありますが、残念ながら、この神奈川県内にはありません。

 そこで、この適格消費者団体の認証を受けるための神奈川県の受け皿として、2015年4月1日に、「特定非営利法人 消費者支援かながわ」が設立されました。「消費者支援かながわ」は、神奈川県内の消費者・消費者団体、生活協同組合をはじめとする諸団体、消費生活相談員、弁護士・司法書士・税理士等が一丸となって、悪質事業者に対する差し止め請求活動を行い消費者被害の未然防止・拡大防止を図るとともに、県民に対する啓発活動や各種の消費者政策に関する提言を行うことを主な目的とした団体です。

 この「消費者支援かながわ」は今後、2年間以上、悪質業者に対する差し止め等の活動実績を積み、その実績と100人をこえる会員や一定の予算規模などの要件をクリアーして、適格消費者団体の認証を受けることができるのです。

 ということで、2015年4月から実質的な活動が始まります。活動のためには、悪質な消費者契約が行われている実態を把握し、その分析調査が何よりも必要であり、そのための情報の収集が求められています。

 日本版クラスアクションが、この国に根付き、様々な人権分野で利用されるようなそういう先駆けとして消費者分野における適格消費者団体が実のある活動を行うことが出来ることが何より重要だと思っています。そして、その団体を神奈川に作るため、皆様の支えが必要なのです。私も、この法人の理事に就任しましたので、多くの人と一緒に生まれたてのこの団体を育てていきたいと思っています。

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