リレーエッセイ(コラム)

第4回『日本にいては、いけないの?』<シリーズ第1回>

「就職したのに働けない?」

三木恵美子 弁護士

(この話は、実際にあった複数の話を踏まえながら、それぞれの人のプライバシーに配慮して、名前や内容を変えてあります。)

 いよいよ4月です。

 桜満開のもとで、同期数十名と共に入社式を終えて、さあ、頑張ろうと思っていたのに、「王君、ちょっと」と1人だけ呼ばれました。総務部長と名乗る方から、突然、「君を正社員として働かせると、我が社が法に触れることになるようだ。ここは、我が社のため、君に身を引いてもらいたい。」と告げられました。王君は、呆然としてしまいました。

 お父さん、お母さんには、とても言えません。

 王君は、進路指導をしてくれた高校の担任、水野先生の所に相談に行きました。水野先生も驚いて頭を抱えてしまいました。王君は、中学生の時に日本に来たというのに、県立高校に入学し、当初は日本語が少したどたどしかったものの、3年間で日本生まれ日本育ちの子と変わらないくらいうまくなりました。就職の採用面接の時も、きちんと話ができて、見事、正社員として採用されました。水野先生にとっては自慢の生徒だったのです。

このページのTOPへ

はじめての方へ

 横浜法律事務所は、1963年6月に設立され、今年で54年を迎えます。現在、13名の弁護士が所属しています。
 弁護士の役割も多様化している現代、所員が取り扱う分野も多岐にわたっています。
 時代は移り変わりますが、私たちは、昔も今も、真摯に事件に向き合いながら、歩んでいます。
 どうぞお気軽にご相談ください。