リレーエッセイ(コラム)

第5回『リスペクタブル』

杉本朗 弁護士

 他人に蔑ろにされるよりは、尊敬されたり、敬意を払われたり、それなりに評価されたりする方が、気持ちがいい人が多いと思います。たぶん、国家にもそれと同じようなことがあります。

 ただ、個人の場合、他人からどのように評価されたいと思うかは、その人の自由だけど、国家の場合、そう簡単にはいきません。国家権力に好き放題させると、人びとの自由、個人の尊厳が侵害されるおそれがあるからです。そういった次第で、国家権力を制約するものとして憲法(憲法律)を定めるという考え方が(近代的)立憲主義で……というような話は、すでにあちこちで聞いていると思うので省略します。

 さて、そこで日本国憲法をみてみると、前文の第2項に、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努力している国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思っている、とあります。これを素直に読むなら、日本は、平和国家としてよその国から評価されるよう頑張る、としか読めません。

 アメリカの若者が血を流しているのに日本の若者が血を流さなくていいのか、と言うのではなく、アメリカの若者も血を流さないですむにはどうすればいいのか、をみんなで考えるのが、平和国家としてよその国から評価されるうえでは必要であり、それが日本の国のあり方なんだと思います。

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