リレーエッセイ(コラム)

第14回『強きを助け、弱きを挫く』

小島周一 弁護士

 憲法違反の閣議決定で、日本を外国に戦争に行く国に変質させようとしている安倍政権に対し、多くの批判の声が上がっている。しかし、安倍政権によって、この国に働く人の生活と健康、仕事の安定が根こそぎ奪われようとしていることはほとんど知られていない。

 労働者派遣法の大改悪、過労死・過労病推進法(労基法改悪)、そして解雇の金銭解決への動き等々がそれだ。

 人を働かせる者は、本来、使用者としての責任を果たさなければならない。「人を利用するだけ利用するけど責任は取らないよ」という者がいたら、普通は「卑怯者」と言われる。ところが労働者派遣制度は、派遣労働者を使う者(派遣先)が使用者としての責任を果たさない制度だ。安倍政権は、そんな派遣労働を野放図に拡大する。労働時間が決められているのは、それが人の健康やワークライフバランスに直結するからだ。でも安倍政権は労基法改悪で「定額使いたい放題」の労働者を大量に作ろうとしている。解雇規制があるのは、使用者の理不尽な解雇がなされることを防ぐためだ。でも安倍政権は少しの金さえ積めばクビにし放題の制度を企んでいる。

 安倍さんは、強きを助け、弱きを挫く人なのだ。「日本を取り戻す」このポスターが私には「日本を取り壊す」としか読めない。

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